今年初の積雪
1月11日深夜から降雪が始まった。
降り続いた雪は翌朝には積雪約15cmに達し、芝生一面を覆い尽くした。
気温は低く、雪質は比較的軽い。
一晩で積雪15cm

当日はトレーニングなので除雪!



陽の当たりと風も同条件でも違う融雪、その原因は地面にあった
同じ条件なのに、芝生の上と土の上では雪の残り方が違っていて、その差がだんだん分かってくる。
見た目は同じでも、雪の下の状態で溶けやすさが変わるのは面白いところだ。
同じ積雪量でも、雪の下が「土」なのか「芝生」なのかによって、溶けやすさに明確な違いが生じる。
これは表面条件の差ではなく、地面からの熱の伝わり方の違いによるものだ。
裸地(芝生が無)の土の上では、太陽によって温められた地表の熱が比較的そのまま雪へ伝わりやすい。
一方、芝生がある場合、芝の葉やサッチ層が断熱材の役割を果たし、地面から雪への熱伝導を抑制する。
その結果、土の上の雪は下から溶けやすく、芝生の上の雪は同じ条件でも残りやすくなる。
さらに、芝生下の地温が低い場合や、空気を多く含んだ層がある場合には、この差はより顕著になる。
積雪の溶解は、日射や気温だけでなく、雪の下に何があるかによって大きく左右される。
土と芝生、その違いが融雪速度に与える影響は想像以上に大きい。
天然芝グラウンドやスタジアムで積雪後の様子を見ると、ゴール前や副審走路の雪が最初に融け始めることがよく観察される。
この現象は、単に日射や風の影響だけでは説明できない。地面からの熱伝導や地温の違いが大きく関係していると考えられる。
ゴール前や副審走路は、痛みが激しく裸地(芝生が無く土だけ)になりやすく、土壌が比較的密で熱を伝えやすい状態になっていることが多い。
そのため、同じ条件下でもこれらのエリアでは地面から雪へ熱が供給されやすく、他の場所より先に雪が溶ける。
積雪15cm

翌日の午前8時

翌日の午前12時

雪が教えてくれた、芝生管理と地温の重要性
芝生管理のカギは地温にあり
グラウンド芝生の維持管理において、地温はしばしば軽視されがちな要素だが、芝生の健康とプレーコンディションの維持には極めて重要である。
地温が適切に保たれている土壌では、微生物活動が活発に行われ、有機物の分解や養分循環が効率的に進む。これにより、芝生の根域環境が改善され、踏圧に対する回復力や耐久性が向上する。逆に地温が低下すると微生物の代謝が低下し、土壌の通気性や水はけが悪化しやすくなる。この結果、芝生の根張りが弱まり、表面硬度の偏りや水分保持の不均一など、グラウンド全体のコンディションに悪影響を及ぼすことがある。
優れたグラウンド管理では、日々の整備や季節ごとの施策において、地温の維持と微生物環境の最適化を意識した土壌管理が不可欠である。地温管理を戦略的に行うことが、プレーの安全性と芝生寿命の最大化につながる、プロならではのポイントと言える。





