雨の日が続く梅雨の時期。屋外スポーツ施設にとって、この季節はグラウンドコンディションが大きく変化する重要な時期です。
私たちグラウンズマンは、ただ雨が降った・晴れたという天候の変化だけを見ているわけではありません。雨量、気温、地温、年間降水量の推移、そして芝生の排水性能など、さまざまなデータを活用しながらスポーツターフの状態を管理しています。
梅雨の雨を数字で捉える
梅雨時期は短時間で多くの雨が降ることも珍しくありません。
そのため、日々の雨量だけでなく、数日間や数週間単位での降水量の変化を確認しながら、芝生や土壌への影響を分析しています。
また、年間降水量の推移と比較することで、今年の気象条件が例年と比べてどうなのかを把握し、その後の管理計画にも役立てています。
数字を追いかけることで、目に見えない変化を先回りして捉えることができるのです。



注目しているのは「水がどれだけ、どれだけ早く抜けるか」
グラウンド管理において、雨そのものと同じくらい重要なのが排水性能です。
私たちは雨量だけでなく、
- どれだけの水が地中へ浸透するか
- どのくらいの時間で水が抜けるか
- 表面に水が滞留していないか
といった点も確認しています。
同じ雨量でも、水が素早く抜けるグラウンドとそうでないグラウンドでは、その後のコンディションに大きな差が生まれます。
選手が安全にプレーできる環境を維持するためにも、水のはける量やスピードを把握することは欠かせません。

- Aグラウンド120㎜雨量(積算時)

- Aグラウンド120㎜雨量(積算時)

- Aグラウンド5時間後

- Aグラウンド5時間後

- Bグラウンド水が溜まらない(Aグラウンド同日)

- Bグラウンド水が溜まらない(Aグラウンド同日)
地温と気温から芝生の状態を読み取る
芝生の管理では、地上だけでなく地中の状態も大切です。
特に根の活動に大きく関わるのが「地温」です。
気温が高くても地温が安定していなければ、芝生は本来の力を発揮できません。反対に、適切な地温が確保されていれば、根は活発に活動し、丈夫なスポーツターフづくりにつながります。
気温と地温のデータを組み合わせながら、芝生が今どのような状態にあるのかを日々確認しています。
コアリングとスパイキングで根の環境を改善
良質なスポーツターフを維持するためには、表面の管理だけでは十分ではありません。
私たちは定期的にコアリングやスパイキングを実施し、土壌環境の改善にも取り組んでいます。
コアリングによって土壌中の余分な締め固まりを解消し、空気や水が通りやすい環境をつくります。また、スパイキングによって地中に小さな穴を開けることで、雨水の浸透性向上や根の健全な成長を促しています。
これらの作業は目立つものではありませんが、
「水がしっかり浸透する土壌」「根がしっかり張る芝生」「雨の後も回復の早いグラウンド」
を支える大切な管理作業です。
データと経験、その両方が最高のスポーツターフをつくる
グラウンズマンの仕事は、芝を刈るだけではありません。
グラウンドに立って感じる感覚、長年の経験、そして日々蓄積するデータ。そのすべてを組み合わせながら、芝生にとって最適な環境を追求しています。
目には見えない地中の状態まで想像しながら、一歩先を見据えて管理を行う。その積み重ねが、美しく、そして安全なスポーツターフにつながります。
これからも私たちは、雨量や気温、地温、水の浸透速度などのデータを活用しながら、コアリングやスパイキングをはじめとする様々な管理作業を通じて、最高のグラウンドコンディションづくりに取り組んでいきます。
今日も選手のベストパフォーマンスを支えるために。グラウンズマンの挑戦は続きます。 🌱🏟️⚽🏉





